この記事で解決できるお悩み
- 初心者必見!イデコの始め方は?
- イデコは本当にお得?
- イデコ開始後の注意点は?
この記事を書いた人
かわはら
- FP
- 新NISAで約223万円運用中
- iDeCoで約317万円運用中
- 投資歴は4年
iDeCo
NISA
無駄な前置きは省いて、早速イデコの始め方を解説しますね。
現在、2024年9月時点でイデコの加入者数は344.3万人越え、ひと月で約2.6万人加入しています。
高齢化社会が進む中、日本の年金制度は『保険料負担の増加』『支給年齢の引き上げ』が予想され、今後ますます自分年金であるイデコへの加入者数は増加していくと予想されます。
そんなイデコの始め方を見ていきましょう!
iDeCoの始め方
イデコは、5つの手順を踏めば口座解説完了です!
1つづつステップを見ていきましょう。
1.イデコの加入対象か確認
iDeCoに加入するには、国民年金保険料をきちんと納付していることが条件!
未納や全額免除、納付猶予を受けている場合はイデコに加入できませんよ!
イデコに加入資格があるのか、まず確認をしましょう!
2022年の法改正で多くのほとんどの人がイデコへ加入できるようになりました。
2.運営管理機関を選ぶ
イデコの運営管理機関を選ぶポイントは、「手数料」「運用商品のラインナップ」「サポート体制」が重要!
迷う場合は、楽天証券かSBI証券のどちらかで決めれば間違い無いですよ!
楽天証券、SBI証券は、どちらも口座開設は無料ですし、商品のラインナップが多く手数料の安さが魅力です。
3.銘柄を選ぶ
長期的な資産形成には、インデックスファンドがおすすめです!
インデックスファンドって何?
インデックスファンドは、イデコ制度で選べる運用商品の一つで『大きなカゴ』に例えることができます。
このカゴの中に自動で株や債券を集めるのです。
例えば、「日本で1番有名な会社30社の株を集める」といったルールで利益が出るように動きます。
1つの会社だけにお金を入れると、その会社がうまくいかなかった時に困りますよね。
インデックスファンドは、
投資家のプロが細かく管理しないから手数料(信託報酬料)が安いんです。
また、信託報酬(運用管理費用)はできるだけ0.1%以下を目安にしましょう。
例えば、手数料が0.1の商品と0.5%の商品だと、30年後の資産額は約45万円の差が出ます。
さらに、手数料が0.1%の商品と1.0%の商品を比較すると、30年間で約95万円も損をすることになります。
0.1%以下の代表的な銘柄はこちら。
ファンド名 | 信託報酬 | 特徴 |
---|
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 約0.092% | 世界の株式市場全体に分散投資。 地域ごとのリスクを分散できる。 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 約0.09372% | 米国の主要企業500社に投資。 米国経済の成長に連動する運用成績を目指す。 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 約0.0938% | 世界全体の株式市場に分散投資できる。 |
ちなみに私は、S &P500とオールカントリーをメインに投資しています!
4. 毎月の掛金を決める
イデコ掛金は月額5,000円から始められます。
職業によって、ひと月にかけられる額が違ってきますが自分の年収や生活費を考慮し、無理のない範囲で掛金額を設定しましょう。
職業 | 月額上限額 (円) | 年額上限額 (円) |
---|---|---|
会社員 | 12,000~23,000 | 144,000~276,000 |
公務員 | 12,000 | 144,000 |
専業主婦(第3号被保険者) | 23,000 | 276,000 |
無職(第1号被保険者) | 68,000 | 816,000 |
自営業者(第1号被保険者) | 68,000 | 816,000 |
1度決めた掛金は、年に1度だけ変更が可能。
掛け金変更手続きは、運営管理機関に「掛金変更届」を提出するだけです。
ただ、変更までに数ヶ月かかる場合があるので注意ですよ!
5.必要書類を準備し申し込む
イデコを運営管理機関に申し込む時に必要なものを準備しましょう!
- 基礎年金番号(年金手帳等で要確認)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、免許証、パスポートなど)
- 掛金引落口座の口座番号、お届け印
- 事業主の証明書(会社員・公務員の場合)
上記のものを事前に準備しておけば申し込みがスムーズですよ!
ネットバンキングの方は、印鑑不要!
職業ごとの必要書類をまとめています。
全ての職業の方に必要な『個人型年金加入申出書』以外に必要な書類をまとめてみました。
職業 | 必要書類 |
---|---|
会社員 | 事業主の証明書(勤務先から取得) |
公務員 | 所属する組織からの証明書 |
自営業者 | 国民年金の納付状況を証明する書類(納付書の控え、領収証書など) |
専業主婦(夫) | 配偶者の勤務先からの証明書(必要に応じて) |
学生 | 国民年金の納付状況を証明する書類(免除や猶予を受けていない場合) |
申込から運用開始までの流れ
申込から運用開始まで、1~2ヶ月かかります。
書類に不備があると返却されてしまい、さらに時間がかかってしまいます。
私は、添付画像が不鮮明だったために1週間ほど余分に日数がかかってしまいました。
書類の書き方など、不明点があれば申し込み前にコールセンター等に問い合わせると安心ですよ!
結局、イデコって本当にお得?
結論から言うと、イデコでの資産運用は税制優遇の観点から非常にお得です!
具体的な年収から、どの程度節税効果が得られるか見てみましょう。
赤字の数字が、所得から差し引かれる金額(軽減される税金)です。
課税所得 | 所得税率 | 住民税率 | 年間掛金 12万円の場合 (1万円/月) | 年間掛金 36万円の場合 (3万円/月) | 年間掛金 60万円の場合 (5万円/月) |
---|---|---|---|---|---|
195万円未満 | 5% | 10% | 18,000円 | 54,000円 | 90,000円 |
195万円以上~330万円未満 | 10% | 10% | 24,000円 | 72,000円 | 120,000円 |
330万円以上~695万円未満 | 20% | 10% | 36,000円 | 108,000円 | 180,000円 |
695万円以上~900万円未満 | 23% | 10% | 39,600円 | 118,800円 | 198,000円 |
900万円以上~1,800万円未満 | 33% | 10% | 51,600円 | 154,800円 | 258,000円 |
1,800万円以上~4,000万円未満 | 40% | 10% | 60,000円 | 180,000円 | 300,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 10% | 66,000円 | 198,000円 | 330,000円 |
節税と資産形成が一石二鳥で実現できるイデコを使わない手はないですね。
※所得税・住民税の軽減効果は、課税所得や掛金額によって異なります。
※第3号被保険者など課税所得がない方の場合、所得税・住民税の軽減効果は適用されませんのでご留意ください。
運用後の8つの注意点
iDeCoの運用がスタートしたら、定期的な掛金や商品の見直し、そして受け取り方の計画を立てることが大切です。
イデコを運用する上で8つの注意すべき点をご紹介します。
- 運用商品の定期的な見直し
- 掛金の設定と変更
- 手数料の管理
- 受け取り方法の選択
- 税制優遇の活用
- 転職や退職時の対応
- ライフイベントに応じた調整
- 情報収集と専門家への相談
ここでは掛金の調整や運用状況の確認の流れ、また将来的な受け取りの仕組みを見ていきましょう。
1.運用商品の定期的な見直し
50歳を過ぎたら、運用商品を変えた方がいいという噂は本当なの?
iDeCoは長期の資産運用が前提ですが、年齢が上がるとリスク許容度が低くなる傾向があります。
特に50歳を超えた頃からは、リスクを抑えた元本確保型の運用商品に切り替えることも1つの方法です。
例えば、将来的な資金ニーズが増える場合や収入が変わる場合には、リスクの低い商品に移行することを検討しましょう!
2.掛金の設定と変更
最初に決めた掛金を60歳まで払い続ける自信がないのよね。
iDeCoの掛金額は、年に一度のタイミングで掛け金額の変更が可能。
また、やむを得ない事情で掛金を一時的に停止する「掛金休止」も可能ですよ。
3.手数料の管理
イデコの毎月の手数料は高いの?
イデコの毎月の手数料は、月額最低200円弱の金融機関もあります。
例えば、SBI証券でインデックスファンドを利用する場合、171円+信託報酬 が毎月のコストです。
信託報酬とは?
「投資をプロにお任せするための手数料」のこと
たとえば、信託報酬が 0.1% の商品を選んだ場合、1年で1万円投資していれば 10円 の手数料がかかる計算です。
長く続けると手数料の差が大きくなるので、信託報酬が安い商品を選ぶことが大切なのです!
4.受け取り方法の選択
受け取り方は、一時金と年金方式、どっちがお得なの?
増えたお金をなるべくそのまま受け取りたい場合は、一時金で受け取るのがベストですよ!
方法として、退職所得控除が使える最高額までを一時金で受け取り、残りを年金方式で受け取る方法がお得です!
一時金は退職所得控除の対象で、例えば加入期間20年以下なら「40万円×加入年数」、20年超なら「800万円+70万円×(加入年数-20年)」が控除額となります。
年金形式では公的年金等控除の対象で、65歳未満は年70万円まで非課税、65歳以上は年120万円まで非課税です。
仮に、年金方式で受け取るお金に『雑所得』が課されてもほんのわずかな金額なのであまり気にする必要はありません。
5.税制優遇の活用
税制面で優遇されるには、どうしたらいいの?
掛金が給与天引きの場合は、手続き不要で年末調整で控除が適用されます。
個人で納付している方は、確定申告や証明書を勤務先に提出する必要がありますよ。
6.転職や退職時の対応
転職や退職をしたら、今までイデコで積み立てたお金はどうなるの?
転職先が企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入している場合、掛金を転職先iDeCoに移し運用が可能です。
また、iDeCoの資産を企業型DCに移管もできます。
転職先に企業型年金が無い、または、退職し無職になった場合は、個人がとして引き続き拠出が可能ですよ。
転職や退職後の手続きを放置すると、運用資産が自動的に国民年金基金連合会に移され、手数料が割高になるので注意が必要です。
手続きを確実に行うため、運営管理機関や勤務先の担当部署に相談するのが重要ですよ!
7.ライフイベントに応じた調整
急に収入が減った場合、イデコはどうすればいいの?
収入の減少など、生活状況が変わった場合は、掛金や運用方針の見直しを検討します。
掛金額の変更は1年に1回だけ出来ますし、掛金の一時停止も出来ます。
掛金の一時停止中も資産は、運用状況を確認し、元本確保型の商品に移すなどしてリスクを抑えるなど、運用の見直しを検討するのも一つの方法です。
運用の見直しをする場合は、加入している金融機関に申請書類を提出すればOK!
8.情報収集と専門家への相談
お金のことは親戚にも友人にも相談できないわ。どうしたらいいの?
FP協会では、現役FPが面談(要予約)・電話などで無料相談をおこなっています。
全国各地にある銀行も、日曜日に説明会や相談会を開催しているところもあるので要チェックです。
FP協会の無料電話相談、オススメですよ!
初心者の6つの疑問点
1. iDeCoって本当に得なの?
回答: iDeCoの最大のメリットは節税です。
掛金が全額所得控除となり、運用益が非課税です。
例えば、年収500万円で月額2万円を拠出する場合、年間約4.8万円の節税が可能。
ネット証券を選び、手数料を抑えるとさらに有利です。
2. どの金融機関を選べばいいのか?
回答: ネット証券(例: 楽天証券、SBI証券、マネックス証券)は手数料が安く、運用商品が豊富で初心者におすすめです。
銀行も選べますが、運用コストが高い場合があるので注意してください。
3. 運用ってギャンブルみたいなもの?
回答: iDeCoはギャンブルではありません。
資産運用の方法としてリスクをコントロール可能で、計画的に資産を育てる仕組みがあるからです。
例えば、リスクの低い定期預金や国債を選択することで元本割れを防ぐことができます。
また、iDeCoは掛金が全額所得控除となり、節税効果が得られるため、リスクを抑えながら老後資金を形成できます。
運用益が非課税になるなど、長期的な資産形成に適した制度設計がされており、運任せのギャンブルとは本質的に異なります、
4. 60歳まで引き出せない?
回答: iDeCoは60歳から引き出すことが可能です。
ただし、加入期間が10年以上必要です。加入期間が10年未満の場合、引き出し可能年齢が61~65歳に引き上げられます。
例えば、50歳以降に加入した場合は、60歳時点で引き出せない場合があります。
イデコは長期投資が前提なので、余裕資金を活用し、ライフプランに合わせて掛金を調整しましょう。
6. どの運用商品を選べばいい?
回答: 初心者には「インデックス型投資信託」か「バランス型投資信託」がおすすめ。
例えば、おすすめは『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』や『eMAXIS Slimバランス(8資産均等型』で、分散型ファンドなので、リスクを抑えながら運用できます。
7.もし失敗したらどうなるの?
回答: iDeCoは長期的な資産形成を支援する制度であり、短期的な運用の成績に左右されることなく、冷静にリバランスやリスク管理を行うことが重要です。
また、必要に応じて運用商品を変更したり、分散投資を活用することで、リスクを抑えつつ安定した運用が可能です。
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